テキスト1979
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Rが正面、Rが側面である。かなり面の広い篭なので小型の水盤を用いて活ける。正面からは水盤を下棠でかくれる様に菊、バラ、つばきなどが適当である。渋く落着きのある配合だが、広間の迩い棚の下の、地板に飾るとよい調和だろう。水盤を左前隅に置き、右方の篭の内部のゆったりと見えるように配置を考える。水仙に技巧を加えず自然のままに挿すのがよい。前後に菊をあしらう。Rの側面図のように立体の盛花ではあるが少し前方へ傾け、控の位置に菊を1本入れて奥行きをとってある。十二月初旬の花である。R すいせんきくR この花器は民芸調の篭で農家のとおしを写して作ったもの。花器として作られたものではなく,応用花器ともいうべきものである。日本趣味のことに自然風の感じの材料がよく調和する。掲色の篭に水仙と紫紅色の中菊を活ける。風雅な感じの意匠的盛花である。@ 8...

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