テキスト1978
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木を主材に、私達は夏の花を活けようとする。ななかまどの細くしなやかな枝、キキョウ、オミナエシ、百合の類、ことに朱色の百合と緑の山木との調和がよい。の杜若、いずれも緑に調和のよい材料といえる。さわやかに軽やかな緑の中に小量のはっきいよいよ夏である。光るような新鮮な緑の山緑のサンキライの実、青楓、なつはぜの緑、リンドウの青、テッセンの濃紫色、返りばなりとした色調を添えるのは夏の花として好ましい配合である。黄色と淡紅色、オレンジ色などは個性が弱く暑くるしくよくない。ガマ、フトイは緑と白の交色のものが美しい。コウボネの黄色、睡蓮など、やがて蓮の花が咲く。紅蓮の花にカラジュームの葉の取合せは水揚もよく、蓮花に意外な新鮮さを感じるのである。山木の緑夏草の紫池.(人毎月1回発行桑原専慶流シンビデュームギボウシの葉霜集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元専1978年7月発行No. 181 しヽけばな

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