テキスト1978
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一__ , ● 'g 左右5メーターに近い大作だった。五葉松の真と流枝を基幹として中央の胴にボケの太い幹、前岡の赤椿、見越に白桃、まん中の上方の正真の位爵からコチョウランの白花を入れ、これが色の中心をなしている。奥深い棗壮な感じの大作である。花席が広くゆったりしているので、五葉松の力強い調子をのびのびと感じられる作品となった。バックが渋い赤色調の壁紙だったので白花の祥蘭が色をひきしめることになり、洋蘭とは見えない落若きが感じられた。前後の深い作品で胴の前より副の後まで約2メーターほどもあったと思う。ことに花器の色調と形とが立花によく調和して明るい感じを出している。花器は京都の陶芸家市川広三氏の近作だが、実に雄渾な感じの陶器である。黒塗の簿板が左右1メーター50ほどもあって、全体がひろやかに悠然とした大作の構想が感じられる。このいけばな展はこの立花を中心にその左右に隆吉、素子の瓶花2瓶、会員の作品約50瓶が出品され、第1次第2次と出品が交替した。(3月18日ー22日)京都朝日会館。立花7桑原専慶流展出品(三月)専渓作Rこのウリハカエデの瓶花とcのムギ、タケノコの盛花は普通とは少し大きい作品といえる。いずれも季節感のある配合である。ウリハカエデの若芽が出てなんとなく雅趣がある。上方は低く左右へひろがりのある瓶花だが、淡褐色の若芽とバラの白花、益緑の葉の対照に淡泊な雅趣と季節感がある。c ムギタケノコテッセンc緑の麦、竹の子の褐色、テッセンの白花緑葉の取合せである。大ぷりの水盤に、竹の子を置きならべるように立て、麦を添えて野趣と季節の風情をみせ、はっきりとした白花大輪咲きのテッセンを一輪、前方へさし出して、明快な自然調をみせていた。ゆったりとした安定感のある中に雅趣のある盛花。`..... I .. R 令、で一・入、‘”,ヽ,' .,_ .. _, ,~,-.-. ―'"fl . . .,;~.、;:. ,,、ヽ、." ー,.・-....... ・.:' ':: -・4ぷ、*、&:, 心,,.,('良ゲ`--~ ·~

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