テキスト1978
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の花梅早春に咲く梅のはな、峨々とした樹幹の中に古雅な風船をもつ梅は、いかにも東洋的な感じの深い花といえる。梅は花の美しさよりも木振りの雅致が古い水墨画に描かれることが多い。梅林に咲くにぎやかさよりも遠くはなれて、それとなく伝えてくる梅の香りを私達は風雅として楽しむのである。伝統の生花では一瓶の中に梅の個性をあらわすことに重点をおいて活ける。「疎彩横斜水清浅」の詩のこころを変化のある花形にあらわすことを考えるのが、その心といえる。早春毎月1回発行桑原専慶流No. 176 (g-: オu日然に用点をおいて花形をつくりあげた上部の左方の枝をうちぞえという(尉渓)編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元1978年2月発行しヽけばな

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