R実の少いほとんど葉だけのサンキライだが新鮮な芳葉がみずみずしい感じである。上方の茎が左方へ長く前斜にのびてその下の奥まった位戦にカーネーションのビンクの花が五輪、頭をそろえてならんでいる。右方に出た枝は副、真に対して対照的な形を作っており、この左右の枝がのびのびとして、ひろやかな花形を作りあげている。カーネーションの配列がこの瓶花を引き立てていると思う。花器と花とのバランスを考えた作品である。花器は淡い緑色に褐色のうわぐすりがあり思っ゜安定のある形に落秤が感じられる。花器は新作だが重厚なもち味が花を引き立てているとRかきつばたの返りばな、実ととり合せて、りんどう、さんきらいの三種を篭に活ける。初秋の自然趣味の配合である。渋い好みだが、雅趣のある投入れ花である。篭は籐（とう）で編みあげたかなり大きい篭で、精密な技巧が中々よく出来ている。自然趣味の花材には篭花器が調和がよく、季節的にも好ましい。R R 8
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