テキスト1977
91/148

⑧ビンクのグラジオラス、満開の花を三本、褐色の蓮の実を三本配合して立体の瓶花をつくる。花器はグレーに褐色がかった広口の壷゜ビンクの花に褐色の迎の実の色調がよい。二つの材料とも上方へのびる性質のものなので、形としてよく調和する。グラジオラスに蓮の実の配合は変った取合せといえるが、満開の花の前に辿の実を璽ねているところが―つの着想といえる。洋室に調和する瓶花で、この二つの花材の出合いによって、新鮮な別の感じを作り出しているのではなかろうか。壷のまんなかまで砂を入れ剣山を使って挿した。グラジオラスの尖端はそのままにして、これも形の中の部分としてみることにした。n c九月にはいると紫苑(シオン)の花が咲く。よくしまった花の形、大きく広がった種類の別があるが、生花にはこの程度までのひきしまりのある花がよい。葉は大小を交えて七枚または九枚を用いる。花は真、胴、控に三本入れる。二本のときは真胴と入れる。葉は真、真かこい、副の三枚を組み真の花を高く入れる。胴の大葉一枚、その後に胴の花がはいる。下部には留、総かこい、その後に前向きの葉(向い葉)を入れて、三枚組みとし、その後方にずっと奥深く控えて控の位置に短いつほみの花一本を挿す。―-_花七葉の用い方である。九葉のときは見趣と胴の沈みに一枚ずつ入れる。(三花九葉)花を高く葉を低く入れるのが花形がよい。しおんは花と葉が別に出生するので、その姿を一瓶の中にあらわすことが定めである。副の葉を長く留の葉を短く作ると形がよい。留に花を入れず控に入れるのが特徴である。3 , .日[]D 書[ロロロ.;;n 呵置i

元のページ  ../index.html#91

このブックを見る