テキスト1977
82/148

Rサジギボウシ九葉三花の入れ方である。Rの葉組の七枚の外に(胴の沈み、見越し)の二枚を加え、花は留に1本入れ、あわせて3本である。ばらんと同じ葉の配懺だが、大葉小葉をとり合せ、葉の巻き込み、すそ葉の刈り込みなど特殊な方法を加えて活ける。水盤の場合も同じ花型に活けるのだが、水際を低くして一株生と別に株分けの活け方がある。Rギボウシは6月から8月までの夏季の花であって、古来わが国や中国に咲く主として東洋に多い花である。野生で咲くもの栽培種など数十種類に及ぶといわれるが、いけばな材料として使うのは、サジギボウシ、大葉ノギボウシ、小葉ノギボウシ、ミズギボウシ、タマノカンザシなどである。昔から生花に「サジギボウシ」「タマノカンザシ」が用いられ、特殊な活け方があって桑原専慶流では七種伝の中へ入っている。ここに掲載した3作は「サジギボウシ」の生花で、写真Rは(二花・七葉)の生花で、葉組みは(真、副、真かこい、胴、留、控、総かこい)の七葉で、花は真と胴に2本入れる。花を低く入れ壺又は竹筒に活けるときは配り木をかけて入れる。八月に咲くタマノカンザシは花を高くして葉組みは同じである。R R 6

元のページ  ../index.html#82

このブックを見る