テキスト1977
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三月に入るとかきつばたの早咲きの花が見られるようになる。かきつばたは生花にも、盛花瓶花にも好ましい材料だが、この写真のように生花の一種挿はことに品格もよく季節感の深い作品といえる。葉組み五、花二本の小品花だが、初期の花として花も低く挿し、全体的に小振りに清楚な感じに挿されており、初花らしい趣味のある作品といえる。淡いねずみ色の小型手附水盤をしたんの丸型花台に乗せて、日本的風雅な感じの中に落粋きのある飾り付である。かきつばたの生花とよく調和していると息う。生花は派手な美しさよりも品位のある花、清楚風雅といった感じが望ましい。かきつばたR 2 ... 生.て充分な技巧の上に,そのたびごとの花材をどんなに活かすか,これが作品の優劣をきめることになる。落ちやすい。花を落さず形よく活けるのがむずかしい。柔かい曲のある形を美しく作る。生花は技術の花である。鍛練に鍛練を重ね紅桃3月はじめの桃ば温室咲きであるから花が'JI• ィヒせいかR

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