テキスト1977
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3月発行春の花三月中旬から四月中旬、さくらの終るころまでが、いけばな材料のいちばん豊富な季節であり、木の花、草花、洋種の花など色彩の美しい花がいっせいに咲く。桜が終ると初夏、緑の山木にカキツバタ、スイレンの様なすがすがしい趣味が好まれる様に変わってゆく。春から夏へのうつり変わりの季節、華やかな春から清楚な初夏へ、いけばなにもそのうつり変わりを作品の中に作ることが必要である。この月号のテキストにナこ。は生花4作を巻頭の代表作として椿、カキッバタ、桃の伝統生花と新しい現代的な生花を1作、この4作の写真を掲載して生花の花形と技巧、また生花の新しい考え方はどうあるべきかについて、その作例を示した。また、日ごろ練習に使う花材とその標準的な花材費(五00円、七00円、iOO0円)三種の花材を使って、作品を作り皆さんの参考のためにもと、そんなページを作ってみ専渓毎月1回発行淡紅色の大輪の椿,花弁に紅の染め色が入ってなんとなく古雅な品格をみせている。葉をとりさって枯淡な木振りを見せて,生花の技巧をはっきりと示している作品。桑原専慶流No. 165 編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元1977年生三月花かとら盛四花月瓶花ヘしヽけばな

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