テキスト1977
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Rいいぎりは高さ10メーター程度にのびる落葉喬木である。秋になると南天によく似た赤い実が群がってつくので俗に「なんてんぎり」といわれる。野生の喬木だが園芸で栽培され庭木に植えられる。いけばなの材料としては形にまとまりがなく活けにくい材料といえる。普通の考え方では菊、椿というところをダリアの赤色淡紅色をとり合わせて五本添えた。に対して同色の赤と淡紅、緑の葉をあしらったのだが、これは色彩的にもよいいぎりの赤くいいぎりの枝幹をおおいかくす様に美しくまとめることが出来た。花器は独逸陶器のシチュウ鍋で、白地の硬質陶器との色調もよく明るい感覚と安定感がある。活けにくい形の材料を色と感じによって工夫した作品である。10 、-,....._.....----

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