テキスト1977
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c ミリオクラダスcコオリヤナギの線条を並べ立ててみると、たとえば寒々とした樹林の様な姿に感じられる。このコオリヤナギに寒菊を添え、実のある山木の枝を取合わせて盛花にする、といった配合は初冬の自然描写の盛花として風雅な趣味であろうと思われる。ここでは、このコオリヤナギの足もとの線条を見ることと、その後方にミリオクラダスの緑の葉を添えてその対照的な配合の上に白花リンドウの清楚な感じを加えて、意匠のある盛花を作った。この盛花は自然描写ではなく、緑と葉とカンボクの黄緑色の線条と白花の草花との形と色の調和を考えた盛花である。花材のもつ個性を考えて組み合わせた盛花ともいえる。白花リンドウコオリヤナギ

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