テキスト1977
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R野ばらの実が少し褐色に色づいて秋らしい風情をみせている。ヤショウビともいい五月に白い花を咲かせるのはご承知の通りだが、ヨーロッパでは紅花の野ぱらがあり「紅もゆる野ばらの花」という歌詞になっている。野原の花で意外に活けないのは「野かんぞう」「野ばら一である。ばらは五月、かんぞうは九月の花だが水楊げもよく風雅で美しい。さてこの瓶花。小型シンビデュームと野バラの実、シダの緑を添えて配色をとる。花瓶はトルコ青の細口花瓶、蘭の花が前方へ突き出ており、写真に大きく見えるのが気になる。5ヽc り盛も花のであ」るとい。っ盛た花方とがい適うしよてりいもる「の盛cさしわたし50センチもある大きい水盤。どっしりと深く「鉢」といったほうが適当かも知れない。外国種の松笠「。ハインコーン」という。これを三個入れ単弁の菊の白花をあしらいとして、少し風変りのだが、掲色の松かさと菊の花と緑の葉、この色彩の調和がよく風雅な感じの飾りばなといえる。ぶどうの枝つき、瓜の葉つきなど、柿の葉つきなどに野趣のある花を添えて床飾りとすることは、古雅な趣味だが面白い装飾花となる。根を洗った閾の花、葉つきのまま容器に飾り、草花の類を小量水入れに挿して添えるのも風雅である。@ 野ばらノゞインコーン洋らんきくしだ

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