テキスト1977
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~ 分離帯の花壇(インターラーケン)ンダに草花を飾っており、花のない家はないと思っほど、色とりどりの花が咲いている。これだけ花つくりが普及されているのをみると国や市が奨励しているのではなかろうかと思つのだが、考えてみるとそんな消極的な施策では国民総一致とも見える花つくりを実現するのはむずかしいのではないかと、気になるのだが、それよりも短い夏をいかに楽しく美しく暮らすかについて、国民の意思が一つになっている、と見るのが自然であろうと考えられる。インターラーケンやプリエンツの市街で市の労務員らしい人が街路の花壇の手入れをしているのを見かけたが、とにかくどこへ行っても美しい花壇があるのには、ただ感心するのみであった。私はジュネーブからレマン湖をへてインターラーケンの町につき、ここから登山電車でユングフラウヨッホに登山したトンネルを通って高峰の雪を手ににぎりしめたが、私にとってはそんな興味よりもまた次の日にモンブランに登ったことよりも、車を屈ってルッチェルンからブリエンツの街を回りながら、花壇の花を見た二日間がこの上もない喜びであった。(3454m)アイガーの北壁の木ものの花壇をみかけることが多い‘ インターラーケンの花屋レストランの飾りばな(ブリエンツにて)口22 .._

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