テキスト1976
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51年度春季師範認証式は5月9日桑原隆吉・素子と流儀代表ヨーロッパいけばなの旅花の文化親善使節団に加わって、5月4日羽田出発、モナコ、ローマ、。ハリなどを歴訪、5月8日モナコ国王御夫妻御出席の。ハーティーに出席し生花をお見せする。12日ローマ滞在中ローマ法皇謁見予定、謁見室において生花を活ける。夜イタリア側との親善レセプションに出席。5月13日パリ着、夜日仏親善レセプションに出席。以上の予定にて15日夜に羽田帰着の予定である。なお当流より代表として岩田炭寿氏、吉井脱江氏、中井慶逸氏の皆さんが参加された。イタリア北部地震が伝えられる折柄、一行の無事帰国を祈る次第である。午前9時より家元冨春軒においてとり行なわれた。新しく進級する三十六名の人達はそれぞれ指導の先生方とともに出席し、まず花席に挿花し家元の審査をうけて後、免状授与式が行なわれた。家元の花道に関する講話があり、授与が行なわれた。その後、慮山寺の家元記念塔に参拝、奉告祭がとり行なわれた。春季師範認証式誓約書署名ののち免状梅、松、木蓮のような太い木ものを活けるとき、これは生花の場合に多いのだが、枝振りに曲をつけたいが堅い木は中々曲りにくい、ということがある。そんな場合、局部を火にあぶってあたため、少し柔かくなったとき、その局部をふきんでしっかり握ってぐっと力を入れて曲げ、そのまま冷水につける。あつくなった部分を急に水につけて冷えるまでつけていると、そのまま曲った形に固定する。ちょうど思う様な形にきまったとき水からあげる。この方法を「火だめ」という。これは木ものに限って行う方法だが、大山蓮、青楓など、折れやすい材料の場合に、この方法によってためることがある。瓶花、盛花は自然の風姿をそのまま花器に調和させることが普通であって、火だめ」の様なやり方は必要ではないが、生花にはこんな方法を加える、、、、と意外に簡単によい格好を作ることが出来、またみずぎわのくせの悪い木振りをなおすことも出来て足もとが美しくなる。これも伝統いけばなの中の―つの技法である。「切りだめ」や「① ② ②充① 枝を充分あたためる。炭火でもよく、ガスの火でもよい。こげぬ様に注意する。分あたため、思う形に曲げつつ手早く冷水につける。(生花)(3分間程度)火だめ口一L/ --や12

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