テキスト1976
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R瓢(ふくべ)の花器にカキツバタ一種を活ける。窓内(まどうち)の花といって、花葉が花器にふれないように活ける。花器の内部へたけ短く入れることもあり、この写真の様に花器の外部へさし出す活け方もある。ニ重切筒の窓の花も同じ考え方である。瓢の内部の黒色に対してカキツバタの黄緑の葉、紫の花との色彩があざやかに美しい。このいけばなは盛花の一種で(生花ではない)葉組みも自然風の楽な調子に作った。R紅色のフリージャ8本、クリハラン5枚を褐色の花瓶に活ける。クリハランは羊歯科(シダ科)の一種類で長さ30センチ程度の葉もの。備前の掏器だが明るい形の花瓶である。洋花に対して庭のシダ類をあしらっているのだが、花器との配合も落培きのある感じをみせていると思う。フリージャの大きさを考えると全休、それほど大きい花ではない。クラハランの葉を前後左右に形を考えて入れ、その空間にフリージャを入れる。RフリージャRカキツバタ・クリハラン2

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