テキスト1976
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写真⑪で示すように、この盛花にカトレアホルダーを使っている。まず上方に穂咲きの枯花を挿し、次にRの写真で示すように、ホルダーのゴム製のキャップをとり水を入れ、穴のあるキップをはめて、cの様に洋蘭を挿し入れる。⑪のように蘭の花を高く上げるようにホルダーを剣山に挿し留める。これでよほど洋蘭を高く挿すことが出来ることになる。洋蘭が挿せると次は足もとをかくす様に、他の材料を挿すことになる。ネフロレックスという柔らかい緑のシダの葉3枚を入れ、最後にクロトンの葉2枚でホルダーをおおいかくす様にして形をととのえる。あとは小さい花茎を3本ばかり足もとに挿して修正して出来上がりということになる。主としてカトレアの花に使うので「カトレア・ホルダー」という名がつけられている。かなり大きい都市の洋花専門店で売っているのだが、一本七十円から百円程度で、ビニール製だから切るのも自由、曲げることも出来る便利のよいものである。花を挿してム製のキャップがあるので水がこぼれないという特長もある。皆さん使ってみては如何、便利のよいものです。一週間程度は水を保つことが出来、ゴボケの花は五月が季節だが、11月晩秋のころ返り花が咲き、朱色の花、白色の花が見られる。中には黄緑色の実つきの枝もあって中々風雅な腿味の花材である。まばらな枝の中に緑の小葉も残っていて、残菊との調和もよく主として瓶花の材料として適切である。写真の瓶花は朱色のボケの花、これにススキを配合して、花器は濃い青紫色の手附壷に挿けたもの、草花の副材や、椿の様な根じめの花材をつけてないのがこの花を引立てていると思う。ススキの延び切った茎を二段切りにして穂の茎、葉のある茎を2本にして挿し込んだのだが、穂と葉の高さを調節することが出来て、ボケの高さとも調和する形になった。ときとして根じめらしいものをつけないで主材2種といった花形も中々而白いものである。例えば「春の八重桜と若松」「桜と緑のたれやなぎ」「青楓に大山連」、秋季の材料では「紅葉に柿の実」「梅もどきにすすき」「どうだんにサンキライ」といった配合は、花の材料をあしらうよりも自然趣味が感じられて雅趣がある。木と草という考え方を「草花だけの配合」「木ものだけの配合」と変えるのも面白い。7 個性のはっきりした配合(ボケ・ススキ)

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