テキスト1976
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風雅R山菊(さんぎく)というのは山に野生で咲く小菊のことである。私の経験では伊吹山の七合目あたりにこの単弁の小菊が群って咲いており栽培の山菊とほとんど変わりないが白花一色で他の色はない。この山菊とホトトギスのまだ花の登らない緑の葉を添えて低く平らな花形に盛花を作った(山菊は白と赤)自然に咲く山菊のように、そんな野生の恰趣を心において活けた盛花である。花器は淡緑色のたっぷりとした水盤。R⑧ ススキホトトギス山菊シバグリノゞラ2

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