テキスト1975
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③二つの瓶花をならべて、その右に小さいすいせんの生花は大変調和がよい。花席を引きしめることにも役立つし、瓶花盛花の自然調に対し技巧的な生花を配置することによって、花席の美しさを増すことになり、雅趣を添えることにもなる。すいせんの生花は小品花であることが普通であり、清楚な感じに活けられているのが、いちばん好ましい姿といえる。写真は竹の一げた左勝手の(副流し)の花形である。竹器の窓が狭いので葉が花器にふれない様に活けることがむずかしいが、それがために花形を前方へ傾けて作りあげること、葉をかなり曲げて活けること、花器の内部へ小さい葉(留)を一組入れて、花器の窓の内の中心へ美しくおさめる。かなり技巧的な生花である。初期の頃は袴(白いかぶ)を低くして活け、初期の花の感じを見せる。を3本活けてあるが、葉組み三組、花二本で作りあ重切筒にすいせん③ ② ②梅の横枝に対して、立体の花材を選んだ。トクサと赤色のカーネーション、足もとにアカシャを添えて青色のコンボートに活けた。トクサの直立の形に調和するようにカーネーションを並べて直立させ、花の配叩止に変化を考えた。花席をみると梅の瓶花とトクサの瓶花が、バランスのよい形をみせており、そのまん中の空間も美しく見られる。5

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