テキスト1975
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「つり籠」かけはな、つりはなは軽やかな花器に軽やかな花がよい。重量の閉係もあるのだが、場所といい花器といい軽い感じがよく調和するのである。この籠は農家に使う手籠を校したもので花も野山の草花がよい。ササユリとウバユリの葉、この自然趣味の二つが花器によく調和している。つり花生の籠である。c嘩3⑪「桂籠」かつらかど。これは京都洛西の桂川の魚籠という意味で、伝統の趣味の籠で茶室にもよく使われる。茶道ではもう少し小振りに入れるのだが、花道ではこの程度までしっかり入れるのがよい。笹百合に庭のシダ(草そでつ)を添えて雅致のある花を入れた。桂籠に調和する自然趣味である。c ⑬

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