テキスト1975
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桑原専慶流この月号から三回ほどテキストに「誌上いけばな展」といった編集をすることにしました。花展様式の写貫をとり、またそれぞれの写真を大きくして解説しようという‘―つの試みです。一枚の写真にうつされている陳列様式をみて、その三つの作品の調和とバランス、形の配合と色調など、そんな点にも注目すると同時に、作品の大きさもよく解るだろうし、また大作と小作の配合など、参考になることが多いと思います。いけばな展の作品は、出品のいけばなが一瓶づつよいことが大切であり、また陳列された作品がよく調和して感じよく見られることも大切です。一作だけよくても他の作品が悪ければ引き立ちません。自分の作品だけ、という考え方はよくないのです。すべてがよいチームワークがとれてあることがなにより大切なのです。これは花展の沢任者が常に考えねばならないことでもあります。したがってこのテキストでは、一瓶づつの花のよしあしという点に注意すると同時に、それが梨ってどんな感じに見られるか、ということにも注意して欲しいのです。また同時に花器の配合にも注意して下さい。花器の形と大小の組み合せ、その趣味など、どんな花器にどんな花がよく調和するか、大きく活けてよい花器、小さい花が引き立つ花器、いろいろあると思います。このテキストは新年号のことでもあり、主として温和な花を活けました。来月号には変わった調子のものを活けてみたい、と思っています。(専渓)誌上いけばな展へのお誘い毎月1回発行瓶花ひいらぎシンビデュームゴム編集発行京都市中京区六角通烏丸西入柔原専巖流家元1975年1月発行No. 139 しヽけばな

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