テキスト1975
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この花席の三瓶の花器からお話します。左の花器はコバルト色の陶器、紺色の小さい図案がある。これはインドの陶器である。花は若松の枝とホンコンフラワーの黒色造花、いけばなの形は平凡だが色調が面白い。黒い花はほとんど少く黒百合、バラの赤黒色の種類、これも赤味を帯びた黒色で純粋の黒色ではない。実ものでは黒色のものがあるのだが花ではほとんどない。いけばなに黒色が欲しいときがある。染料で染めるという方法もあるが、造花の黒を使うのも一つの考案であろう。写真の黒色の造花ははっきり造花とわかっているが、会場効果として数ある瓶花盛花の中に加えるのも色彩的に面白いと思う。中央のかなり大きい篭様の容器、これは洋栖を保存するキャビネット家具である。さびた銀色のこの器物を利用して花器に使った。ユーカリ、けいとうの枯花(淡褐色)カユウの葉の三茄を、棚の中の花器に挿して装飾花を作った。右方の花は淡黄色のチューリッ。フ3本、ハボタンの小型のものを一本、これを配合して盛花にしたが、白い陶器のシチュウ鍋に活けたもの。足もとをすかせる様に活けた。はぽたんの葉を少し刈りこんである。(飾り棚)、スペイン製のマツ造花③ 描かれている。青色の陶器である。造花はシャクヤクの花に似てい外国の陶器にも精巧なものがある。インドの陶器だが図案がよくるが想像の花であろう。黒い花。緑の葉がよく出米ている。

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