テキスト1975
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この二月号は1月6日に写真にとった。今度は新しい感じも出したいし第一に花器も手持ちのものでは気に染まないので、5日は花器の珍しいものを買い出しに市内を歩いた。漸く六点ほどそれらしいものを見つけ出し、今度は花屋へ廻ってみたが、正月あけの今日では行きつけの花屋でもまだ材料が揃っていない。し方ないので市内のめほしい花屋を四五軒、それに造花屋にも立ちょって使えるようなホンコンフラワーを数種類もあつめて帰る。この日は午後4時から撮影をはじめて終ったのが午前5時。一っ活けては写真、一っ活けては写真と15作ほど写真にしたが、材料の少いのは条件的にやりにくく、ホンコンフラワーを一部に加えて、どうにか責任をはたすことになったが、なにしろ花展のいけばな、という題名がある以上は、もっと弛い花も欲しかったのだが、これも致し方がない。ホンコンフラワーにも種類が、いろいろあるが、手にとってみてほとんど自然の花と見わけのつかない様なものは、なまの花材といっしょに使ってもよいと考えるのだが、よほど選択しないと悪趣味になってしまう。選ぶときよく注意することである。そのあくる日の1月6日、3

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