テキスト1975
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R細いかんぼく類を「細もの」といって、生花では別種の扱い方をします。細い枝を数多くあつめて活けるのですから、特殊な技巧が必要ということになります。その細ものの中でもいちばん技巧的なのは「エニシダ」の生花です。ェニシダにも稲類があって、写真の材料は「帯化」種のエニシダです。猫柳その他の草木の中に茎が平たく「帯状」に変った形で成育するのを帯化と呼ばれますが、昔からエニシダは「たれもの」といって、細く長い枝茎が垂れ下って黄色の花を咲かせるので、生花では細ものでありまた垂れものと考えて、それに適した花形を活けたのです。くこの帯化エニシダが殆ど大部分で、この帯化の形が面白い形だといいますが、実際、これを珍らしいとする趣味はあまり感心しません。なるべく少なく使って上品な感じに作るのがよいと思います。無駄な小枝を十分賂理して、細い枝線の揃え方を美しく仕上げます。あまり消極的にならない様にはっきりとした技巧で活けることが大切です。塾いのない花形はよくありません。帯化した枝を「内副」と下部の「控」に2本用いていますが、この程度だと花形のアクセントにもなり、嫌味がありません。このごろ一般には白花の咲えにしだダリア(左勝手)(左勝手)6 手のある花器に活ける... 亨疇@ R 生花つの花形花器に調和する形を活ける•••• ••••

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