テキスト1974
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① 小さい神社だった。私の行った頃は社内の庭に参拝者がいっばいつめかけて満員の盛況だったが、カメラの蹴業人やアマチュアがあつかましく前列に割り込んでいたが、私もそのうちの一人となって、どうにかここに掲載したような写真をとることが出来た。この卒川神社の祭神は王櫛姫命、五十鈴姫命、狭井大神を祭神とするもので、一三〇0年の歴史があるといわれている。むかし五十鈴命が本社三輪山のふもと、狭井川のほとりにお住居になり、その附近には笹百合の花が美しく咲き乱れていたので、この祭神をお慰めする意味をもって後世、酒樽に黒酒白酒を入れ、これに笹百合を飾ってお供えすることになったという。6月17日のお祭には、折から笹百合の満聞の季節でもあって、参拝の人達(子守の明神という)百合の花を神前にお供えする習慣がある。祭典がすすむにつれて、神戦が笹百合を洒栢に入れて神前にお供えし、奏楽とともに神楽女(かぐらめ)が笛百合を持って神前で神楽舞を舞う。写真にあるように神楽太鼓にも百合の絵が描かれていて、この祭りは百合一色のお祭りであった。(専)、ことに糾人達が③ 写真参拝者が百合を供える出番を待つ舞姫たち舞姫たちの百合の舞百合を神前に供える太鼓にも百合の圏案④ ② ⑤ ④ ③ ② ① 12

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