テキスト1974
86/147

Rなたねの枯草は淡い褐色である。それに配合したダリアは濃い赤色の霊弁の花。葉の緑もたっぷりとして、枯草を背景にして一脳、色彩が美しい。花器は黄土色でなたね穀の褐色とは少し色が濃い程度のの同色。ダリアの色彩を引立てるべく考えた配合だが、この盛花の花形も花器の底を基点として、上方にひろがる逆三角形の形を作っている。平凡になり乾燥したなたねダリアやすいダリアを花器と、あしらいのなたね穀によって強く感じさせようとする工夫、といえる。盛夏の頃のダリアは日持ちのよくないものだが、六月下旬ではこのダリアで五日間程度はよく水揚げして美しく見られる。写真の花は切花に適した品種で花茎もしっかりしており、花もかなり大きい種類である。足もとを水切りして食酢につけてから活ける。R洋種の百合(リーガルリリー)にギボウシの葉をつけて小品花を活ける。この百合は葉が細くまる<巻いており、テッボウユリと比べて軽リーガルリリーやかな感じがあり、洋花らしい明るさがある。変わった形の花器を選んで百合の個性にあわせて、軽快な調子の花にした。ぎほうしの葉R @ 10

元のページ  ../index.html#86

このブックを見る