テキスト1974
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Rァーテチョーク(チョウセンアザミ)は主として花の薔を食用するために栽培される多年草である、と植物図鑑に記されている。いけばな材料に使うようになったのは、最近のことだが、一メーター以上にのびた太い花茎と左右にひろがった大葉は、普通のいけばなには使いこなせない材料である。ただ、花を短く切って花首を水盤に盛り上げるようにして安定させると、いけばならしい形が出来る。写真の盛花はアテチョークの紫花を3本、それにカンゾウの葉を一株づつ葉組みのまま挿して、曲線の葉を交叉させて変化のある花形を作った。強いアテチョークにやさしい紫のキキョウを2本添えて色彩を添えた。Rあけびの篭に黄花の姫百合、庭のベニシダの葉を切って添えた。緑の中に小さいヒメユリの花がやさしく咲いていて、花器に調和した自然趣味の盛花である。この花を活けてから五日、まだ活々と水揚している。8 @ カンゾウの葉アテチョークキキョウ@ ヒメユリベニシダ

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