テキスト1974
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c R左上の小品瓶花はテッセン2色の一種挿しである。花器はオランダ製の陶器だが、小さい口がいくつもついた変わった形の花瓶である。濃紺色に黄色緑色の小さい図案が描いてある。形に特徴のある花瓶であるから、なるべく下葉でかくさないように、口もとをよく見せるように注意して活けた。小品ながら技巧的にすきとおった必じのある瓶花といえよう。花器も化も明るい感覚がある。cこの花器は淡いグレーに少し濃いグレーの色で描いた単純な図案がある。花瓶の形と図案の形とに共通した感じがあって中々而白い。京都の陶器だがこの程度の圏案だと花との調和がとりやすい。圏案の形も色調も単純でどの花をもっていっても調和する花瓶である。シャクヤクの白花の大輪一本、葉のひろがりで全体の花型が作られている。テッセンの紫が色彩的に美しい。3 ⑧ テッセン紫白(変型オランダ陶器)フトイシャクヤク(単純な図案の陶器)テッセン

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