テキスト1974
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であった。この珍しいいけばな展は、各方面に大きな反続をあたえたものか、9日10日の会日は、朝9時から夜8時まで終始満員のお客様を迎えることが出来た。立花、生花、盛花、瓶花など60点の作品を階上階下の花席にならべたが、なにしろ趣味で出発した催しなのだから、会場の装置装飾から屯灯工事まで同人の共同作業によって作りあげるという徹底ぶり、全くス。ハルタ式のいけなば展だった。さて、流内の来会者は京邪、大阪、岡山、兵庫、池賀、四国地方からの同好者を多く迎えるとともに、大阪、京都の各流代表者の方達、新聞各社、花道誌各社の人達、東京方面よりもわざわざ来観されたのは、この上もない喜びであった。私達はこの花展でこれまで経験しなかったいろいろの問題について、研究することが出来たが、野生の材料のみを主題にして、どんなに美しく花展を作り上げるかという問題、自然の材料、ことに晩冬初春の季節にどんな野生の材料が得られるかという点、こんな点について勉強する機会が与えられたのは、大きな収獲であった。御多忙の中をわざわざ来会された小原豊雲氏、重森三玲氏など貴重な御意見を寄せられたことは有難かった。なお、この花展について京都新皿の記事、サンケイ新聞の記事に大きくとりあげていただいたことは感謝瞼眼会(そうろう)は今度の催しを契機としてはじめた会です。諭跛とは未完成の同人で足もとの充分定らない同人達という意味で、すこぷる謙譲の桔神をもった同人達ですが、そのかわりューモアもたっぷりに堪えない。専渓かねそなえるという進歩性のある会員達です。二、三カ月に一度研究会をしようと思っています。催しの種類もいろいろ変えてやりたいと思っています。流内の男性で入会したい人はお申出で下さい。男性のなるべく年若いいけばなに熱のある方を希望します。(瞼眼会幹事)後記12 如ふ~::~

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