テキスト1974
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にくる竹花器屋が二、三ある。れも30オまでの体裁のよい若い人達である。こんな連中は必ずといってよいほど、「00株式会社専務取締役」などという名刺をもってきて、言葉数の多い商売人然とした人達が多い。持ってくる見本の竹器は実に低級な仕事の完全なものはほとんどない。。ハンフレットなどを美しく作いずる。って英文などを使ったキザなものを見せて、実際の仕事の話をすると全然わかっていないという程度である。私達の望むのはこんな見せかけの花器屋でなく、仕事に熱意をこめた料理の板前の様な、仕事に練逹したそんな竹師の花器が望ましいのである。昔の様な竹器師篭師の仕事一途のまじめさを懐かしく思うのであc 荒い目の篭を使って、そのあみめから花をみせようとする趣向である。「すかし篭の花」という。朱色のボケの花と大輪菊の白、緑の葉の配色が褐色のあけび藻の篭に調和がよい。普通の投入花とは少し変わった意匠的な花といえる。上品な意匠でありたい。c ぽけ白菊淡い紫色の陶器である。近頃の意匠陶器としては形もよく、花うつりのよい花器である。あまり上等の花器ではないが、どの花を活けても活けやすいうつりのよい花器である。アイリスの満開のものを選んで5本、ローズ色のバラ3本を配合した軽やかな対照耶盛花。アイリス⑪ 7 ... ノゞ⑪

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