テキスト1974
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Rはしばみは庭に植栽されるかんほくです。11月になると実も大きくなり黄ばんだ葉が落葉します。その素朴な姿が風雅であり、これに白椿を添えて茶席の花に活けることが多い。この写真にあるように緑褐色の実と黄褐色の枯葉に雅趣があり、瓶花にも盛花にも調和のよい材料です。たっぷりと活けた立体盛花。Rほとんど葉の落ちつくしたナナカマドの枝5本。朱色の実に光沢があって晩秋の山木らしい野趣がある。淡褐色の明るい形の花器に左右に枝をひろげて、中央に紫色のトルコキキョウの花を10本ほど挿した。朱褐色、紫色の花器の配合は、ひろやかな花形の中に美しい色彩をみせている。ィランの陶器は緑色と濃紺色の図案があって、南の国の情結が感じられる。ビワの葉をとり去って淡褐色の花だけを残して主題にした。花器の異国趣味に識和させようと考えて、ビワの木を変った調子に作りあげたのだが、さてどうか、少し疑閤のある花材である。バラとこの壷との調和はよいと思う。今日は12月8日。ようやく机に座ってテキストの原稿を書けるようになったのですが、この秋はあまりにもあわただしく多忙な日々がつづき、九月に入ってからはほとんど一日としてゆっくりとした時閲がありませんでした。もちろん日曜日の休みは返上、などというのは辿い夢の国の様に思えるのです。一過が八日制だったらどんなにいいのになあ、と考えています。釘月のテキストを作るのに、レイアウトから原稿までどうしても三日間は必要ですが中々その時間が得られません。やっとの息いでこのテキストを作りました。消極的な話ですが、人にまかせるということの出来ない私ですし、まして流儀の中心となるテキストですから、花を活けて写真を作り解説を書くまで、すべて私の思うままにやりたいということになろと、どうしても致し方ございません。よい花を活けて、と思う心はいっぱいですが、それも写真となると十分に伝えることは出来ません。とにかく、熱意をもって出来るだけ努力したいと思っています。テキストがおくれておりますことをお詫びいたします。次の号あたりから、号数をとり戻す予定でおります。御了承下さいませ。テキスト発行がおくれて申訳ありません土曜日曜の二日休日制専渓4 R はしばみ白つばきc

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