テキスト1974
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飾花。外国のいけばなにあるようなフラワー・デコレーションといった調子のものである。日本のいけばなは枝葉の形に重点を岱くことが多く、草木の自然の姿を花瓶にうつしてその中に風雅さを見る、といった考え方が基調となっている。色彩を主に附くいけばなという考え方もあるが、それにしても枝葉の形や緑の葉ということについては、それが常識というほど「草木の個性」を考え、それから離れることが少ない。p1の作品とp2の作品はダリアを材料にして作った装⑧対ページRの作品から前部と後部をとるこれに比較すると外国のいけばなは装飾的である。もちろん形式もあり技術もあるが、日本のいけばなの技術ともその方向が違っており、主として外形的・配列形式が多い。ここに掲載したp1の作品とp2の作品は、簡単にいえば外国のデコレーションいけばなに近い形式のものである。美しい花を配列して形と色闊におく、といったやり方は日本的なものから離れて、外国風といえる中に日本的な技術と、エ夫が加えられている。ダリアのいけばなとして変ったアイデアということが出来る、と思う。c洋種の(淡紫色)と朱色の姫百合、(分体花形)シランの実3 菊

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