テキスト1974
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専渓ているのは、十五、六オの少女のようにやさしく可憐な感じのするものである。それが赤い花の場合はベレーの相子がいくつも並んでいるように見えるのだが、強い陽ざしの中に点々と頭をそろえて、花壇の列を赤く彩る。単弁の小さい花のダリアが首を長くして咲い大きい花の霊弁のダリアは華やかにして明るく、豊かに美しい。それは夜会服を着た婦人像のようにけんらんとして優美である。夏から秋へかけて花塩に咲くダリアは、派手やかさと、つ花といえる。切りとった新鮮な花を美しい花瓶に活ける。花の心をいけ花にうつしかえて私はダリアを活ける。日本の花にないダリアだけにある強い印象をもダリアの新秋て七本,面白い特徴のある瓶花を作ろうと考えながら,とりあえず花瓶を二つ組み合せてみると,どうやら目標か定まってきた。毎月1回発行赤,オレンジ,紫白,濃赤の花をあつめ桑原専慶流No. 135 普通の瓶化や盛花とは少し離れて,装飾的なダリアの集まりの美しさ,そのことを考えつつこの作品を作った。イランの陶器二つ,形と色の配列を考えたダリアの創作。編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元1974年9月発行いけばな

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