テキスト1974
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男性ばかりの会、瞼眼会の第2回の研究会が、7月14日京都桑原冨春軒において催された。ことし三月に冬季の作品展につづいて今度は、夏季の山野の自然植物を採集して活けるという、そんな研究会だった。山木の緑やすすき、すいれん河骨、くわいの葉といった水草野草をはじめ、短い草花や竹の子まで、会員一同が努力の採集値物を、思い思いのいけばなに作って陳列した。自然のままの山木野草をどんなに美しくいけばなに作るか、というところに研究があるのだが、また山を歩いて意外に面白い花材をみつけ出すこともあり、植物の生育状態と品種名を知るという点においても勉強になることが多い。今回は18名の会員が各自二瓶程度を活けて総数40瓶になった。専渓家元の「山木野草を主題とする立花」をはじ床の間のいけばな二種め生花、瓶花、盛花など大小の作品を組み合せて会場効果を考えた陳列であったと思う。折角やるのだから御案内しようということになって案内状を送ったが、趣味の深い同好の人達の来会者を多数迎えて午後8時まで風雅なふんい気の会であった。今度の会は採集と挿花にも会員の皆さんの理解があって、全体にしまりのある美しい技術の作品が多かった。写真・専渓作(上高地)山野の材料をあつめて京都六角桑原冨春軒にて7月14日12 踏跛会いけばな展そっろっかい

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