テキスト1973
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R ナナカマドササユリナルコユリ(前面)Rこれは写実的な盛花である。自然にある風景の一部を水盤にうつしたような盛花だが、その中に色彩の配合をも考えられている。ナルコユリのふいり葉は園芸栽培の材料だが、この場合は野生の材料として見ても、おかしくない調和を保っている。しc かも色彩の配合に―つの役目をはたしているのである。複雑な枝葉を手ぎれいにさばいて枝葉の長短と、花葉の空間を考えて、芙しい技巧で仕上げることが必要である。少し古い趣味の花だが、こんな作品も盛花の中の―つの手法である。5 上方より見る

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