テキスト1973
73/149

Rはしらがけのかけばなには、床柱に花器を横向けにかけて活ける「横がけの花」と、正面向けにかけて活ける「向うがけの花」の二種がある。向うがけのかけばなは、床の間の中央にある「胴釘」にかける場合と、この写真のように部屋の適当な場所に釘を打ってかける場合の二つがある。洋室の向うあざみ(向うがけ)かけは「壁かけの花」といい方が変わるのだが、活ける場合はその場所に調和するような花材を選び、色彩を選び、花形も正面からみて格好のよい形に活ける。写真は、向うがけの竹器に紅色のアザミを三本、軽く挿してある。立って見る場合も座ってみる場合も形よく見えるように下部の形に重点をおいて活ける。c。ハン。ハスに紫色ハナショウブの投入れである。。ハンパスは昨年から保存の材料を使ったのだが、季節感もあってハナショウプと調和がよい。。ハン。ハスの穂は太く隆々として一本高くつき立てたのでは風情に乏しく、形としても活けにくいので、中段から切り二本に分けて挿した。また穂の長いものをc しょうぶ切りとって、すそもとにあしらうなどしながら活けると、細部みずぎわなどを補填することもできるし、これがいちばんよい方法である。1本でたっぷりとよい形が作れる。花器は民芸品の古い篭、黒褐色のさびた感じがある。紫の花菖蒲を。ハン。ハスのひろがりに調和をつくって、軽くひろげて挿した。パンパス(山篭)7 R ••••

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る