テキスト1973
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`, <t4 ~f c色絵の壷には花も同じように強い色彩のものがよく調和する。たとえば九谷の色絵にボタンのような派手な色調の花がよく調和し、落着いた感じにみえるものである。このスペインの絵壷は図案の調子も変わっており、メキシコ絵画にあるような面白さがあって、強い感覚の中に渋味がある。テッセンの紫は浪い大輪咲きだが、緑の葉色とともにこの壷によく調和して花器に安定した形である。和室の床の間にも調和する品格のある花といえる。c Rイランの陶器である。口の狭い胴ばりの形はペルシャ瓶特有の形で、白地のくすりに紺色の普通トルコ青といわれる群青色で描かれた図案。草花模様のおおらかな画が独特の感じをみせている。下地の白も濁りのある白色で粗野な荒い感じに異国情姥をうける。40センチほどのたっぷりとした壷だが、これにシクラメンを首みじかく挿したが、花器の大きさに比較して小さい花は、反対に変わったバランスをみせて花瓶を引き立てることになる。大きい花材を入れるよりもいけばなとして面白いし、また花瓶との調和もよい。7 ーー\、9,‘r N` 花器・スペイン花・テッセン⑧ 花器・イラン花・シクラメン3.``

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