テキスト1973
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c黒い手附花瓶。にぶい光沢をもつ陶器だが、まっ黒ではなくて少し褐色を交えた花瓶である。小さい花瓶だが形がよくととのっていて、口も大きく花が人れやすい。剣山を人れて花を留める。花材は淡い色の紅色の桃、ストレチアの朱色の花、ユーカリの白緑の葉、この三種を活けた。桃とストレチアは配合も変っているが、色彩的にも面白いし上方へ立つこの二種の花材の形がよく調和している。下部にユーカリの葉を添えたのは黒い花瓶に対する色の調和と、口もとの形をととのえるためである。この三種の配合は変った若想といえるが、花材の性格と色をよくみつめて、思いきった取合わせをすると意外に而白い作品が出来るものである。c ストレチアユーカリ柑k ⑪ ⑪カユウ3本、カーネーション7本を黒い花瓶に活ける。カーネーションは茎を長く使うと特徴のある花だが、また花をあつめて集団的にマッス状に挿すのも美しく効呆をあげる褐合もある3カユーの花は上頭部の白いひろがりのある形に特徴があるのだが、この花は緑の柔らかい訂線の花茎にも魅力のある花である。ヵュウの花は科く登らせて挿す場合と、首を短かく花瓶の口もとに挿す場^11と、いずれにしても感じの而白い花である。この瓶花は、カユウを高くカーネーションを低く花をかためて挿したが、こんな使い方も変わった形を作ることが出来る。なんとなく凋子の明るい花形、清新な感じをねらって作が、黒い花器に色彩的にも美しい。花器に剣山を入れて留めたのだが、カーネーションの短かい花茎は斜めにさすだけで剣山にさしてない。他の材料でも壷に剣山を入れて留める場合がよくある。剣山を使うと花を令部これに挿すのかと息う人がよくある。壷に入れる剣山には立つ部分、長い枝や茎の部分を留めるために人れるのであって、"則方へ出る短かい花茎を剣山にさすと花形が悪くなる。短かく傾く花材は剣山にささずに丁字留を使って傾く様に挿すのがよい。った耽花だ111 遭!!カユウカーネーション

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