テキスト1973
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曇~③二間ほどの大きい床の間に二輻一対のかけ軸をかけ、その中央にこの卓(しょく)を附く。点上に香炉や岡きものを飾り、その下に小品の花を活ける。古い形式の床飾(とこかざり)である。仏統的な形式で、今日では寺院などの他にこんな飾りつけはしない。背は卓下の花というと中々むずかしく考えられたもので、阜の四つの足の空間へ調和する品格のある花、花の大きさなどを、③ 卓下(しよくした)f きびしく教えたものである。いかにも古色蒼然とした感じで、しかも空虚な威厳を感じさせる。以上の三つの古い生花は、その時代の牛汗踪樟を感じさせるいけばなだが、それぞれに謁和した花の装飾をしているのが而白い。牛活を飾ることがいけばなの主たる目的であるから、今日の花は今日の生活意識に調和する花を作るように考えることが必要である。の花疇疇日本の伝統の中から、江戸時代の生花と郷土芸術の文楽人形の二つをとりあげて掲載することにした。京都府船井郡和知町に「和知文楽」というのが保存されている。冬の二か月は雪にとざされるという丹波の僻村、和知の部落に村民の冬の娯楽として文楽がはじめられたのは明治初年だという。祖父から孫へ伝えられたこの人形浄瑠璃は、今では和知文楽として、淡路の文楽とともに索朴な股民芸術として仝国に打名である。最近、写真の小西氏が和知に功れ写真にしたのを掲戟する。.. J・ . _._ 10 和ゎ知ち楽?文t

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