テキスト1973
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稽古用の一般的な花器だが、柚長の軽い調子の形が花を活けても、活けやすい花器である。四日市製の大衆花器で品格に乏しいが、練利用に適している。花器内門店と称する店にはこんな程度のものが多い。この程度の花器は紬剌用には適当だが、陶花器というよりも水の人る花生、といった程度のものだろう。しかし練脚用には適しているし、要は趣味の高級品を選択し、一方に稽古川の花謡も使うといった考え方がよいと思う。(価格一、二00円)12月より1月へかけての盛花である。辿の枯菜の茎は褐色に色づいて直線の茎が折れ曲って種々な形をつくっており、冬らしい、11然の雅趣をみせている。一文字菊の大輪の白、小菊の白は築も黒々として濃い緑に新鮮な光沢をみせている。白と緑と褐色の三種の花材を、細く柚長の水盤に人れて、この花劉は横に並んだ並列形の花形である。花器が横長なので花別も並列することになり、変わった謁子になるが前方後方へも花葉をさし出して奥行きを作るように考える。左右の水盤の部分を少しあけて、水盤の内部の淡青色の部分を見せるようにした。花器の表而は黒い褐色である。剣山2個を使った。このJj号のテキストは、以上のように盛花の一般的なものをならべてみた。どんな水盤がよいのだろう、という点についても参考例を少しだがお話した。瓶花の花器には形に変化が多いが盛花の花器は水盤又は広口花堺という統一された考え方があって、種類の多い割介に形の変化が少い。したがって変わった花形を作るのが案外むずかしいものである。盛花の花閤の中にも落着いたもの供い9iじのもの、明るいものモダンな感じのもの、いろいろある。それらを理解してその趣味に晶和した花材を選ぶ。また、水盤の特徴である広い水而の災しい処理技巧も大切である。, 花材蓮の枯苓(花器・横長の水盤)ー文字菊小森]11 .. ぬi

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