テキスト1973
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Riニシキギと白椿の瓶花。12月に入って紅葉が落ちつくした裸木のニシキギ。枝の線がさむざむとして、冬に入った感じが深い。白椿をつけて、この二種の材料でその季節を表わそうと考えた瓶花である。上方で花材を揃えるように活けた。cストレチア、モンステラ、シダ三種の瓶花。まっ白の花瓶に剣山を入れ、三種モンステラc ストレチアの材料はオレンジ色、濃緑、淡緑と配合もよい。シダは尖端を切り揃えて使ったが、洋花との配合の場合は単純な感じがする。ストレチアのオレンジ色に調和させた緑の配合。シダうつ。一年中を通じて各種のいけばな展がたくさん催される。いけばな展にはその他しの性格がいろいろある。いちばん多いのは習っている人達の作品展示会。これがいけばな展の一般的な目標だが、また個人展既会、二人展、一流派の代表者が集まって出品する流派展。諸流派の代表を選抜して行なう総合展。作品審査をする審査展。その他いろいろあるだろ生徒の作品展示会と、かなり尚いいけばな展クラスの美術的な花展とは余程その内容、目的も迫っている。いけばな展は単なる作品の展示だけではなく花展そのものが高度の美術展や音楽会のような、展覧会の出品をすべて総合して、芸術的なふんい気を演出しようとする、そんな高度な展蒐会もある。また、人場者を楽しませるショウ的な計画のもとに催される花展もある。今日では美しく高度の内容をもつ花展が、最も望ましい。19 京都花曜会展の会場入口の装飾花

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