テキスト1973
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~Jむ.Jとが大切であるcューカリの枝とヒマワリを配合して、コけた。この容器は小さくみえるけれど直径23センチほどもあるたっぷりとした器である。白地に濃紺の画が明るい感じを出している。ユーカリの細い枝を一本ずつ曲線にためて、足もとの葉をとりさり、ッ。フ型のサラダボールに活茎の線の見えるようにして、剣山に挿した。ヒマワリの花を四輪、前向きにならべてユーカリの形の中にかためて挿したが、色彩も美しく形も面白く感じられて、特徴のある盛花となった。足もとを二つにわけて分体花形の調子に仕上げたが、技術的にはむずかしい盛花である。c⑬ ⑪オミナエシに白花りんどうの盛花である。瓢(ふくべ)の花器は内部に黒い漆がかかっていて、花の黄と白、緑の葉との配色がきわだって美しい。ふくべの花器は篭の花器と同様、軽やかな花が調和するが、これにオミナエシ、リンドウのような自然趣味の草花はとりわけ調和がよい。まっすぐに立つ立体の花形を二つ左右にならべて分体花形に作ってあるのだが、のびやかな秋の情銘のある梱花といえる。こんな細い茎の材料は足もとまでかくすことなく、美しい技巧で揃えるように活ける。秋の花は自然趣味の花が多い。九月の秋草の類から、晩秋の知の紅葉まで山野の野生の花の類、濯芸栽瑶の花でさえ日本趣味の落若きのある花が、秋の陽ざしの中に静かに咲く、といった恰紹が、秋の花の特徴である。春の花は既かな色彩と華やかな感じの花が多いが、秋は自然のうるおいを深く感じるような、そんな花が多い。洋花の類は少なく、コスモス、サルビア、バラ、ダリアのように涵地に咲く花が多く、色彩も豊かな色の中に秋の香りを憾じさせるような静けさをもっている。然この伯紹を盛りいけばなにも当5 。よiユーカリオミナエシヒマワリ白花リンドウ

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