テキスト1973
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分れると、自然主義の明快な盛花に暗屈形虹花か体砂ものであるだけに、古い形にとらわい趣味的な作品を作ることが出来る。瓶花には分体花形はなく盛花のみの花形だが、中央に空間をあけて左右の株の大きさは、6対4、7対3、など変化のある大きさを作る。まん中の空間を美しくあけることが大切だが、形式的にならず左右の枝葉花がかかりあう程度に狭く作るのもよい。中央のすきまに水面が見えるのが分体花形の美しさである。特殊な花形であるから材料の配合にも、形のよい趣味的にも調和のよい材料をとり合わせて活ける。秋の草花を数種とり合わせて分体を作る。また、春の水草の花を配合して自然の池辺の情趣を写実的に活けるというのも、この花形の特徴である。また、色彩の美しい洋花、山木の形の変わったものだけでこの花形を作る、といったように莉々考案が生れてくる。背高い花形を作る分体花形、低く平面的な形に作りあげる分体花形、いろいろな着想が生れてくる。右の株の枝葉も左の株の枝葉との組み合わせにも工夫がいる。そんな点について活ける人の自由な考えで花形をきめるのが、分体花形の面白さである。二つの株の結び合い、ニつの株の美しいわけ方、といえる。このテキストには分体花形を11作っくって掲載した。「いけばなの四季」の解説と対照して理解して欲しい。2 これが技術匠的な作品となり、普通の盛花になこれを特に注意すれば、面白い意い感じをあたえることになる。花形の考え方を、盛花にもってきた花」のふた株だて、生花の株わけのい伝統形式からきているもので「立る。分体花形はいけばなとしては古通のひと株盛花と違った技術があある。株わけの盛花のことだが、普盛花の特殊な形に「分体花形」がR

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