テキスト1972
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紅花キキョウリンドウアジサイの葉Rうすての陶器の水盤は沈んだ青色である。この水盤は盛花の花器ではなく「草花盆栽」に用いるものだが、短い草花を活けてもよく調和する。に株を二つにわけて、低く平らな形に花材を挿して分体花形の盛花を作った。紅の花は掲色に赤い染め色の花を点々とつけて、それに頭をならべるように白キキョウの花、リンドウの青色、アジサイの若葉の黄緑。いずれも低く短かく挿し揃えたが、高山のお花畑のような情紹もあり、水辺の草むらに咲く花のやさしさを写したような、そんな写実的な味わいの花でもある。細く短い草花を数多くあつめて作る盛花であるだけに、技巧的にもむずかしいし、花材の配合と色彩の調和にも特殊な考え方が必要、ということになる。Rタメトモユリ3本、モンステラー本の瓶花である。タメトモユリはヨシノユリ又はハコネユリなどといい、山に野生する七月の百合である。手にとってみると大きい花葉の形がひろがって活けにくい材料だが、一種挿としても木の材料に添えても季節的に趣味の深い花材である。大きい百合の花と葉にモンステラの広葉を一枚つけて二つとも強い感じの材料を取合せたが、小細工のないさっばりとした味わいがあると思っ。花器の手の見をるように、モンステラを高く立てて形を作った。60センチ程度のひろびろとした水而モンステラタメトモユリ4 ::.... R ` ヽ`、ヽ-.~ ⑧ ...

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