テキスト1972
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温室菊の町和地ガラスとビニールの温室が海岸までつづいている。(わじ)百11十本程度は立つというから、和地だけで六00棟もある淵室(―つの温室は五0坪から一00坪ある)で生産される菊五0軒あるという。隙村の土田村(どだ)も含めての数だが、京都生花株式会社の吉村寛氏から、私の訪閤することを依頼してあったので、協同組合の事務所で組合長の河合平夫氏に而会した。早速、和地の温室を見学することになった。多忙の中を私のために二時間ほど、附近にある温室を次から次へと廻つて見せてもらった。握美地方は気候の温暖なところなので、花の栽焙に迩しているのだろうが、この地方全体で四0万坪が花舟圏芸に使われているとのことで、この和地農協会員一七0軒のうち花作りが一和地だけで一五0軒、湿室の数は六00棟あるというから、全く花作りのIBJ、温室の町である。Rの写真のように温室が少し高い丘から海岸まで、ぎつしりとつづいており、まるいカマボコ形なのがビニール温室、白く点々と岱気窓のあるのがガラス温室である。河合氏の案内で糾室の間のこみちを廻つて、あちらの混室、こちらの湿室と、花の咲きごろのよいのを見てまわったが、今、栽培されているのは全部「菊」で、新年用の花をめざして総力を挙げているといった感じであった。糾室の闇にある畑では、菊の苗作り、ストック、きんせんかの露地栽培があり、野菜畑はほとんどない。R露地で菊の若芽を作り、八月はじめに芽をつんで、それを温全に入れて寸二月に開花させることになる。その間、九月、十月煩から電灯照明をかけて成長を促進させる。(100ワットの電球を三坪に1箇の割合で照明するわけだが)cの写真のように、ぎつしりと温室いつばいに菊がならんで成育し、一坪には、おそらく何十万本ということになるだろう。実におびただしい数である。私達のいけばなに使う菊は本場のここで作られるのだが、「温五、六種だけで、日本種のものは約五十種類もある。若芽を温室菊」又は「電照菊」といわれているのは、洋種のものは少<室に入れてから百二十日程度で開花させることになる。cの写真で見るように、混室の中の花畑に幾列にも苗を栽培して開花させる形式である。電照期閻は約四十日間、そして電気を切つてからさらに二か月おく、とのことだが、ビニール温室よりもガラス温室のほうが花色もよく美しく咲このおびただしい菊の比荷先は主として、名古くようである。屋、東京、京都の生花市場へ向けて送り出されることになるのだが、「とにかく一月二月三月が主ラックで直送され、その日に市場に着荷、翌日のカです」との河合さんの話だった。毎日午後、ト温室栽培の方に転業した形となつている。今では海の漁が本眠だったのが、この地の温暖と新しい全国有数の菊の生産地となったのである。畑には金せんかとストックが栽培されている。せこ大りの体市地に、方かでこけはのらじ菊れまのるっ温とた室いも作うのり順では序昭、ら和そし25年れいま。ごでろはか全ら村、が@ 10 R

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