テキスト1972
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E覆しし,' ⑨のように、葉先まで水揚液が入って行きます。葉先まで液を入れないと、その部分が早くしおれることになります。この水揚液は辿花に使うものと同じ草汁ですが、粘秤力とうるおいがあって水分の発散しない様に考えられてあるので、河骨の水揚にも効果のある薬液なのです。さて、薬の注人が終ったので、これから座敷に上って活ける段どりです。まず、ひらき葉、巻葉、花のいずれにも茎に細いはりがねを入れます。第10図はその入れ方を先生が教えているところです。はりがねの尖端に綿を巻き、静かに挿しこんで葉のもとまで、花のもとまで挿しこむ。お座敷の仕事ですから、一同揃って造花でも作るような工作をすることになります。活けてから倒れないように鉄筋を入れるような理窟です。⑫はりがねの入った葉と咎葉、花などが出来上ってきました。いけばな会社の工場のように製品が出来てきました。⑨ .. ⑫ いよいよ生花を作る段階です。今日は筒いけの生花と、水盤の生花を活ける予定です。まず、先生が某範の花形を活け、一同それを見ます。花軸葉軸にはりがねが入っているので、しっかりとして活けやすそうにf. 見えます。真・副・胴・留・総かこいのひらき葉、見越と控の巻葉大小二本、花は真の横と控に一本ずつ入れる。河骨の性格として葉の下に花が低く咲くので(現場でみたように)菜の下に低く花を挿します。⑬ヤ•' ⑪ ⑩ 水揚液を注入して軸にはりがねを入れる10

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