テキスト1971
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後位の配置(こうい)c水盤の後方に株をすえ、前方に水面をみせる置き方、これを後位の配置という。この場合には水盤の前方に水面をみることになる。この写真も自由な花形を後位に配置したのだが、―――つの配置をきめてあるのは、水盤の用い方、株のすえ方について、化を作るための考え方である。を応用すると、同じ花材を活ける場合も、同じ花型を作る場合も、花枝の出し方、株の置含方などによって変った感じにみえるものである。主位、逆位、後位のる。腰高の水盤の場合は、この区別がつけにくいが、以上の三つの考え方盛花の応用花型の中の作例であ剣山の配置によって形がきまる。① 自由花型①オレンジ色のストレリチアの花2本、白椿2本の軽やかな感じの瓶花である。花器は意匠的な竹の筒2本をよせ合せて、二つに株をわけてならべた。いっさい無駄のない形と美しい線と、色彩の配合を考えた「意匠花」である。自由な考案の花だが、左右の形の配置や空間に注意している。特に花器より立ち上る椿の幹と、ストレリチアの茎の直線の美さに心をつかっている。清純な惑じの花といえるだろう。自由な形であるが、左右のバランスを考えた作品である。5 うままの形を作るという意味である。しかし,自由とはいうものの無方針のすき,きままというわけではなく,盛花瓶花のたしかな形式や技法の上に作られる自由,という意味であることを忘れないようにして欲しい。自由花型というのは,自分の思① ストレリチアッバキ変

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