テキスト1971
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⑪応用花型(左勝手)る。ボケの白花、淡い白色紅色の交った菊3本、淡褐色の花瓶である。真胴留と中間のボケ、副にもボケの枝が出ている。自然の枝振りを利用して形を作っている。菊は胴と控と留に1本づつ入っている。自然の小枝をそのまま使って、らのんびりりとした花型といえる。の盛花であR三角葉のアカシャ、カユウの花3本。花型は⑰と同じだが、カユウの置き方が少し変っている。留の長い形の左勝手である。いえよう明るい感じの陶器手付花瓶である。軽やかなアカシャの感じ、純白のカユウの花、縁の花軸の色。形に入りながなんとなく明快な惑じの盛花である。花器は紺色に白を加えた色とでも.. 応用花型というのは、基本花型を少しゆるやかに作る花型。基本型をもととして、その応用的な工夫のある形という意味である。瓶花盛花をはじめて習うときは、形の作り方、その技法などを練習するために、最も基本となる形から習うのがわかりやすいし、将来の某礎となる形をしっかり覚えておく必要があるので、基本的な形を習うことになる。「右勝手、左勝手」「真、副、胴、留、中間、控」の六つの枝の配置長短など、はっきりとした形を少くとも二か月は練習するのがよい。基本花型が理解でき、盛花瓶花の技法がわかってくると、その次には花型を少しゆるやかに、自然草木の花と葉の形、枝ぶりの調子などをよくみつめて、自然を活かそうとする作者の工夫を加えるようにする。この考え方が「応用花型」といわれる範囲である。盛花瓶花のほんとうの目的は自然草木のもつ形と色調、その感じを自由に活かして、自分の思うままの花型や、配色を作り、そこから自然のもつ花の、それ以上の形のよさと美しさを作り出すことが目標であるのだが、その最終の最高の技術を作るためには、第一段階として基本花型。その次に応用的な考え方で作る応用花型。第三に自由な考え方で新しい考案を加える自由花型。最後に創作的な作品を作る最高の段階に至ることになる。3 ⑪ 応用花型5作R

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