テキスト1971
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もとc⑪ おもとは生花に活けると自然の感じと生花の技巧とが一cおもと(万年青)を梅につけて盛花を作った。梅を入れるときからおもとのつけやすい様な形にしておく様に考えたのですが、左勝手の副と胴を低く長く平面的にさし出しておもととのバランスのよい様に作りました。梅を軽く細く立てた形も調和がよいかもしれません。さて、おもとは自然に出生しているような感じに作るのが、いちばんよいと考えて、生花の葉組みのように堅くならないで、また生花の葉組みを基本にして、梅の足もとに添えたのですが、後方の左、梅の後に一枚、葉を入れたらよかったかも知れません。盛花の場合は葉組みは自由ですが、おもとらしい感じを出すのには、生花の葉組みに準ずるのがよいと思います。実が一っしかなかつたのですが、も―つあれば控の位筐に少し赤をのぞかせるようにして、―つ入れると一尼よくなるでしよう。\ ろうばいに緑のむぎ、紅花のさざんか、洋蘭を添えて4種の材料で瓶花を作りました。このテキストの花は一月六日に全部活けたのですが花屋にはまだ材料が揃わず困りました。むぎも葉のあわれなわびしい材料で感じが出ません。取合せとしてはよいと思いますし、花器は黄土色の陶器で竹幹を模して作った壷です。留のろうばいの下方へ垂下した形が変つていると思うのですが。7 ろうばい梅お⑪むぎシフ゜リペデウムつになつて,伝統美のかがやきを深く感じる材料である。盛花にはむつかしい材料だが,ことに葉の組み方のエ夫が大切だと思う。⑨ 寒椿(C)

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