テキスト1971
145/154

直_,,, -c Rきび、けいとうの立体瓶花である。まつすぐなきびの形に調和するように、副材も直な草花を選んだ。もちろん趣味的にも二つの材料の調和すること、色彩の配合にも注意してあるのだが、この瓶花の特徴として、主材のきびを前面に立ちならベて、ねじめのけいとうはきびの後方ヘ比較的高くさして、きびの禍色の実を通して濃紅色のけいとうの色を配附していることである。⑧左右にひろがった形、「対照形」に主材のツルモドキの形をつくつた。花器が細く高いので主材も軽や⑪ かな材料が適当だし、四方にのびたツルの形にも変化のあるように考えた。この花形は「垂体の自由花形」である。副材の白椿を花器の中央にさして椙色の壷の前面に垂れさせ、また右方へ緑の葉の枝を1本さし添えて変化を作った。これも副材の―つの考案である。c淡い杓色の壷、桐の実を1本だけ、ダリアの白く淡い紫の花を6輪この壺にはたっぷりとすぎるほどさし入れて、主材の2に対して副材は8というバランスで、主材副材の常識を逆にして配合した瓶花である。ダリアの花の配列に注意して変化のある並べ方。桐の実の褐色の枝が1本だけ低く左方へのびやかに出してあるのも面白い考案ではなかろうか。低く柚ひろがりの花形である。⑪信饂柿(しなのがき)という小粒の実のある柿である。これには白椿、菊のあしらいもよく調和するがここではダリアの白と紅の交色の花を添えて活けた。柿の左右へひろがった形のすきまを利用して、右下へダリアをつけたが、これも副材としては変調なつけ方である。3 主材を入れるとき,副材の入れやすいように形を考えて主材を作る。ねじめに変化を作ろうとする場合には当然主材の協力ある形が必要,ということである゜"-., ...

元のページ  ../index.html#145

このブックを見る