テキスト1970
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⑪の写真は、正面Rから見て、右側(右横)の面です。正面Rからみて右方にあるダリアとカラーの花と葉が、ここでは正面にあります。後部に出たナナカマドは、ここでは右方にあります。この⑪面はダリアとカユウが主役になつています。シラボシカユウの葉の組み方は、この面でも形がよいのですが、これがRの写真の右側に少し見えて、両面から形のよく見えるように少し傾けて挿してあります。こんなところに工夫がいるのです。向から悪くては意味ありません。ですから一本の花も菜もよい加減には入れられないのです。どの面を作る場合も花器を廻しつつ活けます。四而の場合は、ぐるりぐるりと廻しながら活けるわけです。て、花器を廻りやすくしておき、軽<廻し乍ら活けるのがよいと思います。材料は四面体の場合、普通の3倍の分量がいります。では、次の1万で変ったのをお見せしましよう。一方からみて形がよくても他の方花器の下に小さい板ガラスを敷いRは王面から見たところ、Rはその裏側の後の面から見たところです。上の方のリアトリスが反対の方に出ているのでわかると思います。この場合は後方からみて、Rの正而の花が向う側にみえるので、これも後力から見る場合に、花形の中に入るのですから、前部を入れるとき、後部から見ることを考えて入れねばなりません。いいかえれば、後部からみるときは、前部の花が背暴となるわけですから、花の色も形も、前後の調和を考えて挿します。前部と後部を繰り返し花器を廻しながらさしてゆきます。cの写真は、正面Rから見て、左側(左横)の而です。あまり同じ様な形なので説明している私さえも、ややこしくなるのですが、皆さんわかりますか。正面写真の中央にあるカユウの花が、cでは右に見えますね、ナナカマドがこの場合は前へ廻つてきます。その辺で見当をつけて下さい。この様にどちらが正面かわからない様な活け方、作り方がよいわけです。それぞれの面が表にみえるように考えて活けます。裂だとはつきりわかるような活け方はよくないのです。5

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